自覚的疲労感と他覚的疲労感のギャップ

■自覚的疲労感と他覚的疲労感


人それぞれ感じ方が違う自覚的疲労感。

そしてもう一つ、実はこれに相対する概念となるのですが、「他覚的疲労感」と呼ばれるものがあります。

その前に、自覚的・他覚的と言う言葉は医療系でよく使われる言葉でございまして、例えば「他覚的所見」と言うのがあります。

「所見」は「考察・考え」と言うような意味であると捉えてくださってかまいませんが、「他覚的所見」と言うのは、医師(医療従事者)が診察等を行い、客観的な考察を出す事を指します。

反対に、「自覚的所見」と言うのがあり、これは患者本人が感じている症状や状態となります。


以上をよくあるわかりやすい具体例で述べますと、歯痛を感じたとします。

痛みを感じる場所は明らかに左下奥歯である。

歯科医院に行き、担当医に「左下奥歯が痛いです」と訴えるも、「いえ、実際に虫歯にやられているのは左下奥歯ではなく、その手前の歯です」と診断結果を受ける。


・・・実はこう言う事はよくあり、実際に私(筆者)も体験した事があります。

医者の説明によると、

「歯は複雑に神経が絡み合っているので、自分の感覚だけでは痛みの発生源はわかりにくい」

と言うお話でした。

 

疲労感を感じない疲労


さて、話しを戻しますと、それでは「他覚的疲労感」はどのようなものになるかですが、[tip]「実際に身体が感じている疲労度」[/tip]と言う事になります。

あなたが自覚的に感じている疲労度ではなくて、身体自体に蓄積されている疲労度の事です。

「身体に蓄積されている疲労度・・・そんなの計る事ができるの?」

はい、実はできます。

具体的には、人が体内に保有する「ヒトヘルペスウイルス」の増加量で計測します。
※詳しくは当サイト内「疲労の度合いを数値で計測」ページでご説明しております。


そしてここからがポイントですが、計ってみたところ、仮に「数値が標準値よりも高かった=疲労状態にある」と言う結果が出たとしましょう。

これは「他覚的疲労感」と言う観点からいくと、明らかに「疲れている」と言えます。


しかしながら、[tip]本人は「あまり疲れていない」と思っていた[/tip]とするとどうでしょうか?

つまり「自覚的疲労感」としては疲労を感じていないと。

これが[warning]「自覚的疲労感と他覚的疲労感のギャップ」、「疲労感を感じない疲労」[/warning]なのです。


そしてこの「疲労感を感じない疲労」が蓄積していってしまうと・・・

なんと最悪「過労死」につながってしまいます!!

「疲労感を感じない疲労」の詳しいメカニズムや発生原因は次項以降、しっかりとレクチャーさせていただきます。




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