外的刺激要因は有益なユーストレスと有害なディストレスに分かれる
ストレスがまったくかからない状況に置かれるのは好ましいのかと言うと、実はそのまったく逆で、心身に異常をきたしてしまう・・・
適度なストレスは必要であると言うお話でした。
「ん?とするとストレスって必要なものなの? ストレスって悪いものなんじゃないですか?」
一体全体どう言う事なのでしょうか?
実はこのあたりをうまくしっかりと表現できる言葉・概念がございますので、今回をそれをレクチャーさせていただきます。
プラスとマイナス、どちらにもふれる要素を持つストレス
「ストレス」と言う単語のみ聞くと、おそらくあなたを含め世の99%の人は「しんどい、イライラする」等のネガティブなイメージを受けるかと思います。
しかしこれは間違いなのですね。
実は「ストレス」と言う言葉自体には単純に[tip]「外的刺激要因によって受ける歪み」[/tip]と言う意味しか込められておらず、従って「楽しい」やら「しんどい」やら人間の主観はまったく関係ないのですね。
従ってこの「楽しい」やら「しんどい」と言うのは、[warning]襲ってくるストレスを、自分の中でどのように処理するか・感じられるか[/warning]、と言う話なのです。
つまり、[warning]プラスの方向にもマイナスの方向にも取れる[/warning]、と言う事。
※これは非常に重要です!!
心身にとって有益な「ユーストレス」
「外的刺激から自身の心身に発生する歪み」であるストレス。
その外的刺激の原因となる現象を、「ストレッサー」と言います。 ※これは前回ご説明しましたね。
この降りかかってくるストレッサーに対する反応を、プラス、前向きに捉えると、有益なストレス、
[important]「ユーストレス」[/important]
となります。
これは例えば、明確な目的をもってして物事に取り組んだ時には、達成の途上で辛い出来事(ストレス)が降りかかってきても、前向きに取り組み、乗り越え充実感を感じる事ができると言う類のストレスです。
また、一般に少々めんどくさい・しんどいある行為・作業を実行した結果、他人に喜んでもらえるとすれば、その行為・作業自体に充実感を感じる事ができます。
例)
〆愛する人に料理を作ってあげる行為。
⇒おいしいと喜んでくれる。
〆趣味でする気の遠くなる程の地道な作業が必要な難解なパズル。
⇒完成させたい欲求と、挑戦する行為そのものにに対する充実感。
〆すぐにやられてしまう難易度の高いTVゲームに挑戦。
⇒興味のない人がやればネガティブなストレスしか感じないが、ゲーム好きであればそのストレスはむしろ好ましいもので、時には寝食を忘れて熱中する場合あり。
心身にとって有害な「ディストレス」
今度は、上記とはまったく反対に、降りかかってくるストレッサーに対して、マイナス、ネガティブ(否定的)、後ろ向きに捉えると有害なストレス、
[warning]「ディストレス」[/warning]
となります。
このディストレスになってしまうケースとして最たるものは、「目的なく強制的に物事を強要される」事です。
極端な例ではありますが、例えば「ただただ地面に穴を掘れ」と命令されるようなシチュエーションですね。
どれくらいの深さの穴を掘ればいいのか、そもそも穴を掘る目的は何なのか・・・
そのような事を一切教えられない状態で、穴掘りと言う肉体的ストレスが高い行為を実行し続けると、精神に異常を来してしまいます。
※しかしこれが例えば「ゴミを捨てるために必要な穴を掘っている」と言う事でしたら、明確な目的があり、そこまでのディストレスはかからないわけです。
上記例は極端ですが、一般的には下記のような例がディストレスとなります。
例)
〆ものすごくつまらない大学の講義
⇒多大なストレスから逃れるために、居眠りしたり漫画を読んだり等してしまいがちです。
〆難解すぎる勉強・授業
⇒やる気自体はあるものの、難解すぎて理解できず、ストレスを感じる。
以上となります。
従いまして日常生活で「ストレスがかかって大変だ!!」と表現する時は、正確には「ディレストスがかかって大変だ!!」と言わなければなりませんが、世間一般ではここまでの区別はしておらず、ひっくるめて「ストレス」と言います。
次回に続きます。
ちなみに、こちらの健康WEB講座を受講すれば、あなたを襲うディストレスを撃退できるやもしれません。